蛍光反応を楽しもう! | differencee(ディファレンシー)

📢コラム📢

2025/02/09 06:47

ブラックライトで楽しむ

手元に定期便の宝石が届いたら、とっても嬉しくて、光にかざしてみたり、ルーペで石の奥を覗いてみたり、いつまでも眺めてしまいますよね。

宝石の楽しみ方に、ブラックライト(紫外線)を使用する方法をご存じですか?

ブラックライトで白い服が蛍光色に発光した経験はありませんか?これは照らされたものに、発光成分が含まれているためで、「燐光」という現象。

実は鉱石にも、ブラックライトで発光するものがあるんです!


ブラックライトとは?


可視領域の400nmよりも波長の短い光(紫外線)を中心として発しているライトの総称


下の図でいうと、約400nm~770nmまでの光の波長が人に見える光「可視光」、400nm以下のものは人には見えない「不可視光」となり、いわゆる紫外線になります。





ブラックライト

■波長:395nm
■サイズ:長さ13.2cm、直径1.85cm
※単4電池が2本必要です。
※電池は付属しません。



UVC
200〜280mm の波長。日光ではオゾン層にカットされ日常的にはほとんど浴びない。
近紫外線の中でも特に影響が強い。
殺菌灯等がこの波長帯で使用。

UVB
280〜320mmの波長。いわゆる日焼けなどがこの領域の波長。長時間の露光照射はUV-A以上の悪影響。

UVA
320〜400mmの波長。皮膚に長時間照射すると悪影響を及ぼす。
可視光が少ないため暗く感じるが、通常の白色LED同様、強い光がでるので直視は危険。



殺菌灯やジェルネイルの硬化、歯科医療など、私たちの身近で活用されるブラックライト(紫外線)は大量に浴びるとシミやしわ、皮膚がんなどの原因になります。けれども過度に怖がらないでくださいね。紫外線は波長によって人体に影響を及ぼしますが、適量なら丈夫な骨の生成や、免疫力アップに役立つビタミンDの生成を助けるはたらきがあります。 

※当社で販売しているブラックライトは、比較的人体に影響の少ないUVAの波長を採用しております。(365nm-370nm)。

石の発光?

ブラックライトで分かりやすい「ハイアライトオパール」をご紹介します。

ハイアライトオパールは遊色効果をもたないコモンオパールに属します。

普段は無色透明な石ですが、ブラックライトを当てると色鮮やかな青~緑の蛍光色に発光します。

ブラックライトで発光するのは、石に含まれる微量成分が関係します。ハイアライトオパールの蛍光発光する物質は、微量のウランと考えられています(人体に影響はありません)。明るいグリーンのネオンカラーは近未来のサイケデリックファッションのよう。

このような発光現象となる成分は、石によって異なります。



ブラックライトで光る石

お次は、ブラックライトで光る石をご紹介します!


ブラックライトは光を直に見たり、むやみに肌に照射したりするのは控えましょう。


フローライト

紫外線での発光現象を初めて発見したとされているのがフローライト。
「蛍石」の和名も、発光現象が所以です。
紫外線で光る現象をフローライトになぞらえて「フローレッセンス」といいます。

アンバー

アンバーも発光物質を含む石です。普段は何の変りもないはちみつ色のアンバーでも、ブラックライトを当てるとブルーのネオンカラーに。ブルーの色が強いものは「ブルーアンバー」の別名も。

オイルインクォーツ

オイルインクォーツにブラックライトを当てると、クォーツ内部のオイルが青白く発光します。青いネオンがクォーツ内で反射して、真冬のイルミネーションのような美しさです。

ルビー

ルビーの赤の発色を出す「クロム」が発光物質で、赤い蛍光反応があります。
けれども深みのあるルビーには鉄が含まれ、鉄は蛍光性を抑圧する性質があるので、クロムと鉄との割合によっては蛍光が弱くなることも。

サファイア

ブルーサファイアもクロムによって、レッド~オレンジの蛍光色を放つことが。ブルーのほか、ピンクやパープルのサファイアに蛍光反応が出やすいです。

ダイヤモンド

ダイヤモンドも蛍光する石が存在します。
色も、青・黄・緑・オレンジと様々。

カルサイト

マンガンを含んだマンガノカルサイトはピンクまたは赤の蛍光色になります。

スキャポライト

白・黄色・ダークグレー・ピンク・紫など多彩な色があるスキャポライト。
ブラックライトでオレンジ・イエローなどに蛍光するものがあります。


同じ鉱物でも、産地や含まれる成分、合う波長の違いがあるので、すべてが発光するとは限りません。

鑑定の点で言ったら、鉱物鑑定の一つのヒントでしかないので「発光しないから偽物」とは一概には言えないのが、面白くもあり、難しいところ。

みなさんは真偽を図る気持ちでなく、純粋に「発光」を楽しんでみてくださいね!